研究課題
若手研究
加齢に伴う筋肉減少の原因の1つに、筋肉と神経との接続部分の異常があり、接続部分の異常が生じると、血中にアグリン分解産物(CAF)が増えると考えられている。本研究では、一般高齢者を2グループに分け、片方には筋肉量の維持・改善に効果的とされる運動を実施し、もう片方の運動を実施しないグループと比較することで、運動が血中CAF濃度低下に影響するか否かを検討した。その結果、運動を実施したグループでも、実施しなかったグループでも、運動期間の前後で測定した血中CAF濃度に明らかな変化を認めなかった。
リハビリテーション
これまでに運動による血中CAF濃度の変化を検討した報告は、対象とする人数が少なかったり、運動の実施率が低い等の課題があり、一致した見解が得られていなかった。本研究では、対象とした男女計179名の内、体力や生活習慣病予防に効果的とされる運動を実施した割合が92%と高率であり、先行研究と比べて確度の高い結果を提示したものと考えられる。