研究課題/領域番号 |
19K20027
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研究機関 | 関西福祉大学 |
研究代表者 |
熊野 陽人 関西福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (80824101)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ジャンプ動作 / 性差 / ハムストリングス / 短縮性エクササイズ / 伸張性エクササイズ / 即時的影響 / 長期的影響 / アクティベーション |
研究実績の概要 |
近年は(生物学的)女性アスリートのトレーニングに注目が集まり、女性特有の生理的課題や性差を踏まえたトレーニング方法の確立が求められている。本研究では、男女差が顕著に見られるSSC運動であるジャンプ動作に注目し、女性がジャンプ動作時に効果的に動員できないとされるハムストリングスの筋活動および筋力向上を狙ったトレーニングを行うことで、女性アスリートのジャンプパフォーマンスを向上させる方法を確立することを研究目的とした。 具体的には、ハムストリングスの筋活動増加および筋力向上を狙ったエクササイズを行うことで、ジャンプパフォーマンスが向上するのではないかとの仮説を立て、その効果を検証することとした。本研究の目的を達成するために、以下のテーマに取り組むこととした。 研究課題①:ハムストリングスの短縮性エクササイズおよび伸張性エクササイズがジャンプパフォーマンスに与える即時的影響の検討。研究課題②:10週間のハムストリングスの短縮性エクササイズおよび伸張性エクササイズ実施がジャンプパフォーマンスに与える影響の検討。 当該年度は研究課題②に取り組んだが、類似したトレーニング介入に関する先行研究の精査、被験者のトレーニング実施可能な状況を鑑み、当初予定していた10週間のトレーニング介入から6週間のトレーニング介入へと変更した。また、ここ2、3年に発表されたいくつかの研究結果より、ハムストリングスの短縮性エクササイズよりも伸張性エクササイズに焦点化したほうがジャンプパフォーマンス向上に繋がると判断されたため、伸張性エクササイズであるレーザーカールとノルディックハムストリングスのトレーニング効果を比較することとした。その結果、両エクササイズ共にジャンプパフォーマンスは向上したが、ノルディックハムストリングスの方がより高い効果を示す傾向にあることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
これまで新型コロナウイルス感染拡大の影響で、対面でのトレーニング実験実施が困難だった時期が長く、当初の予定よりも計画遂行は遅れており、研究期間を延長している。本年度はほぼ感染症による制限が無かったため、予定していた研究課題2つの実験実施およびデータ測定を概ね終えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で研究実施が遅れているが、本年度までで行うことができた研究課題2つに関して、データ分析を詳細に進め、学会発表および論文化する作業を進めていく。 また、研究課題2においては、被験者を数名追加し、より精度の高い分析を進めることができるようなデータを採取していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、長期間においてトレーニング実験実施が大幅に制限されていたため、実施した研究課題2つに関する学会発表および論文化が未実施であり、また追加実験に関する物品および被験者謝金が必要なため、翌年度はこれらのことを完遂する予定である。
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