研究課題
若手研究
骨格筋は血糖の多くを取り込み、エネルギー生成や物質合成に利用している。不活動に陥ると、骨格筋にインスリン抵抗性が引き起こされるとともに、インスリンとは無関係に起こる基礎状態の血糖取り込みも低下する。本研究は、不活動筋における基礎状態の血糖取り込み低下のメカニズムとして、チオレドキシン結合タンパク質TXNIPが糖輸送タンパク質GLUT1の機能を阻害する可能性を示唆した。
運動生理学
日常生活では就寝やオフィスワークのように、GLUT1依存的な血糖取り込みが主体の時間が1日を通じて多くある。したがって、本研究において、身体活動量が減少した筋(不活動筋)のGLUT1依存的な血糖取り込みが低下するメカニズムを示唆することで、寝たきりやフレイル、不活発な日常生活等、不活動由来の代謝疾患を予防・改善する薬剤、運動や栄養処方の開発に貢献する。また身体活動の重要性を示す科学的根拠となる。