研究実績の概要 |
ランニング障害の予防には,ランニング中の過度な足部内側縦アーチの低下を制限することが重要である。本研究ではランニング障害の予防に足部インナーマッスルトレーニングが重要であることを明らかにし,新たな予防方法の提案につなげる。 まず令和2年度までの研究によって,歩行中の足部運動の制御に足部インナーマッスルトレーニングが重要であることを確認した(Okamura K, Gait Posture, 2020; Okamura K, Gait Posture, 2021)。 次に令和3年度の研究で,ランニング障害を発症しやすい扁平足の初心者ランナーを対象に,ランニング中の足部運動パターンと足部インナー・アウターマッスルの筋形態との関係を調査した。この結果,ランニング障害を起こしやすい足部運動パターンを呈している者は足部内側に位置するインナーマッスルの発達が不十分であり,ランニング障害を予防するために足部インナーマッスルトレーニングが重要であることが確認できた(Okamura K, Gait Posture, 2022)。 令和4年度の研究では,足部インナーマッスルトレーニングが技術的に難しい課題である点に着目し,対象の技術に依存せずかつ効果的に足部インナーマッスルの機能強化をはかれる方法として,神経筋電気刺激を用いた新たなトレーニング方法を開発した。
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