走行中の方向転換は,11人制サッカーにおいて1試合で700回以上,競技者の意図的な動作の約20%と言われている(Bloom et al. 2007).本研究の結果,アンプティサッカーでは1分間あたり3.5~4.8回の方向転換が行われることがわかった.本研究では,インプレイ時間のみを分析対象としたが,セットプレイの際のスペースをめぐる攻防などアウトオブプレイ時間内においても選手は方向転換を繰り返しており,試合中の方向転換数は本研究の報告よりも実質的には多くなるといえる.研究当初の目的であった動作の解明にまでは至らなかったが,その複雑性を具体的に示すことができたことは学術的に意義があると考える。
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