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2023 年度 実施状況報告書

熟達したトレーニング指導員の判断基準を獲得したディープラーニングモデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K20062
研究機関日本大学

研究代表者

大前 佑斗  日本大学, 生産工学部, 講師 (00781874)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード深層学習 / 機械学習 / アルゴリズム
研究実績の概要

本研究では、アスリートの身体に装着された加速度・角速度センサで測定された信号から、ディープラーニングによるクオリティ判定を行うことを目的としている。このためには、身体中に装着された加速度・角速度信号の中から、どの信号が重要なのかを明らかにし、不要な信号を取り除き、省コストな環境にすることが望ましい。一方で、これをシステマティックに行う技術は著者の知る限り存在しない。そのため本研究では、ディープラーニングの入力層から不要な信号を除去するアルゴリズム Features Gradient-based Signals Selection Algorithm (FG-SSA) を提案した。これは、Grad-CAM の計算過程で得られる特徴勾配の情報を利用して、線形オーダーの計算量でクラス分類に必要な最低限の信号を抽出するアルゴリズムである。この有効性を、OPPORTUNITY Activity Recognition Dataset を用いて調査した。これは、3軸加速度センサ5つ・15信号からなるデータであり、日常行動がラベリングされている。実験の結果、15個の加速度信号から、汎化性能を下げることなく平均6.65個の信号を除去できることが確認された。このことから、提案するアルゴリズムは身体動作のクラス分類問題において不要となる信号を削除することができる機能を有すると解釈できる。本手法は、フルペーパーの査読付き英文誌 AIMS Mathematics に採択・公表された。そのほか、ディープラーニングのパラメータ最適化に利用されるガウス過程ベイズ最適化のパフォーマンスに対するいくつかの実験的考察を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

慣性センサによるアスリートのコーチング支援環境として、不要な信号・センサを明らかにするアルゴリズムを開発できたため。

今後の研究の推進方策

来年度は、少数のコーチ・多数のアスリートという従来型の指導環境下において、本研究で開発したディープラーニングによるクオリティ判定モデルをどのように活用すれば良いのか、そのフィードバックのあり方について検討する。具体的には、情報を統合するサーバPC、コーチが持つタブレット端末、アスリートが装着した慣性センサ付きのスマートウォッチ、およびそれらを接続する通信システムのネットワークトポロジの構成について提案を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究課題に関するいくつかの分析・結果公表が行えなかったため。フィードバック環境などの提案を行い、学会発表につなげていくことを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Features gradient-based signals selection algorithm of linear complexity for convolutional neural networks2024

    • 著者名/発表者名
      Omae Yuto、Sakai Yusuke、Takahashi Hirotaka
    • 雑誌名

      AIMS Mathematics

      巻: 9 ページ: 792~817

    • DOI

      10.3934/math.2024041

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Gaussian Process-based Bayesian Optimization and Shape Transformation of Benchmark Functions2024

    • 著者名/発表者名
      Omae Yuto
    • 雑誌名

      Journal of Physics: Conference Series

      巻: 2701 ページ: 012022~012022

    • DOI

      10.1088/1742-6596/2701/1/012022

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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