水泳指導では泳法を学ぶ前段階の水慣れの中で,水に対する恐怖心をどれだけ克服することができるかが重要である.そこで水への恐怖心や不安感の要因についてを明らかにし、それらの克服に向けた効果的な指導方法について検討した.その結果,子どもの水への恐怖心や不安感は,「溺水不安感」,「直接的侵襲」で構成されていることが明らかとなった.また専門的な水泳指導者は,水への恐怖心や不安感を多角的に捉えており,水中での基本動作が習得できるように段階的な指導を行っていた.さらにこれらの成果を踏まえ,小学校体育科における水泳運動系の授業において検証授業を行ったところ,各技能の習得において有意な高まりが認められた.
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