VRを活用した生理学的神経活動に基づく体性痛緩和の定量的評価を目的とし、VR環境下における生理学的神経活動と体性痛知覚感度の関連性を評価してきた。その結果、脳皮質-体幹中心部及び末梢の脳機能・自律神経機能の関連性解析を用いて体性痛知覚感度との相互関連性を統合的に定量的評価し、気分状態および暑寒状態別における生理学的神経活動に基づいたVRによる体性痛軽減効果を明らかにした。具体的には、VR映像視聴により特定の痛み緩和効果が生じることがわかった。また、生理学的神経活動を抽出することで、痛み緩和に対する注意散漫効果と情動ストレスによる疼痛閾値の上昇効果の影響を把握することが可能であることがわかった。
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