本研究では汗腺不死化筋上皮細胞を樹立し、老化メカニズムの解明を行うことを目的とした。 昨年までの研究で不死化筋上皮細胞の樹立に成功している。本年の研究により、発汗制御成分を含む熱中症予防薬の開発に寄与する成分の探査に利用できる評価系の確立に至った。この評価系は汗腺の機能制御に関わる成分を探査することが可能であり、新規の制汗剤の開発に繋がると言える。 また、汗腺老化の測定及び制御薬のスクリーニングに利用できる指標の開発にも至った。この指標を利用した技術は特許としての申請を完了させている。この特許技術と不死化筋上皮細胞を利用することで、より根本的な汗腺機能の回復とそれによる熱中症予防技術の開発が可能になると考えられる。 また、本年度において不死化筋上皮細胞の樹立と性質の検討に関する論文を発表している。
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