フラボノイドの生体利用性や生理活性に関しては、すでに膨大なデータの蓄積があるが、乳汁中のフラボノイドについてはほとんど情報がなく、乳児への移行量や生理作用についても不明であった。本研究では、フラボノイドを摂取したマウスの乳汁にフラボノイドが存在することおよび乳仔マウスにフラボノイドが移行していることを初めて明らかにした。今後、フラボノイドの種類、投与量および投与期間を変更して詳細な解析を行うことで、フラボノイドの機能性について新たな知見が得られる可能性がある。将来的にフラボノイドの重要性が提唱できれば、野菜や果物の積極的な摂取の更なる推奨や、人工乳へのフラボノイド添加等の波及効果も期待される。
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