研究課題/領域番号 |
19K20132
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
古瀬 裕次郎 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (40826377)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者 / 認知症 / 認知機能 |
研究実績の概要 |
本研究は、2011年時65歳以上の高齢者1073名に対し、体力、認知機能測定会を実施したベースライン調査から約10年後に当たる、2019-2021年にかけて、再度同じ対象者に体力、認知機能測定会を実施し、認知機能低下及び、認知症発症のリスクファクターを明らかにすることを目的としている。そのため、研究開始年度である2019年度は研究環境を整えることを計画しており、データ測定は実施していない。 2019年度に得られた実績としては、まず研究対象地区である那珂川市との連携強化である。研究代表者は2011年度のベースライン調査依頼、継続的に研究対象地区との連携強化活動を行っており、行政との関係は良好である。2020年度以降に実施を予定している本研究における、データ測定会場の設定、対象者の選定など、行政との連携は必要不可欠であり、今後どのようなご協力をいただきたいかなど、協議を進めている。次に、研究拠点となる大学に研究設備を設置したことである。データをあらたに測定した場合、データ量や測定に係る物品は膨大になるため、保管できる場所、コンピュータ、ならびに実際に測定に使用する機材を整備した。最後に、本研究(10年後測定)においても実際にデータを測定し、縦断的な検証を実施する可能性のある、高齢者の認知機能低下に係る横断研究論文を発表した(古瀬ら、体力科学、69、181-191、2020年2月)。現在も、引き続き論文作成に取り組んでおり、2020年5月時点で投稿先から指摘された内容を修正している段階(Revise)である論文草案が一本ある状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度末の新型コロナウィルスの流行から、研究地区との調整をいったん中止し、研究実施時期を再検討している。高齢者を対象とした研究であり、さらに行政(市役所)を使用する予定にしていたことから、新型コロナウィルスの流行が収まり、対応策が構築される時期がいつになるか、慎重に状況を観察している。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、新型コロナウィルスの流行の状況と、国、行政の対策方針が示されることが先決である。対象となる高齢者の安全を十分に確保することができる状況を作り、今後示されるであろうガイドラインに沿って、リスクを排除した測定方法を模索する予定である。2020年度の新型コロナウィルスの流行状況を観察し、対応を決めたい。
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