研究課題
若手研究
本研究は、生体電気インピーダンス法の応用法の一つである分光法を用いて、骨格筋の細胞膜のコンデンサ特性を検証するものである。分光法はその測定手法の特性上データ量が膨大になる。本研究課題を通して開発に取り組んだデータ処理プログラムを用いてデータを処理し解析したところ、コンデンサ特性を示すと考えられる電気パラメータといくつかの身体機能指標との間に有意な相関関係が認められた。コンデンサ特性は骨格筋の質を反映している可能性が示唆された。
健康科学
高齢期の筋機能の低下は、骨格筋量の低下のみではなく骨格筋の質の低下も影響していると考えられている。生体電気インピーダンス法(BIA)やその応用法は、骨格筋の量も質も評価できるツールとして注目されている。本研究課題では特定の電気パラメータが骨格筋の質を評価できる可能性を示唆する結果を得た。多くのBIA測定器は小型で軽量であり、様々な施設での健康づくりや介護予防プログラムを作成・検証するための事前・事後評価などでの利用が期待される。