摂食障害への関与が予測される一方、摂食関連Gタンパク質共役型受容体(GPCR)とヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の関係はこれまで不明であった。そこで摂食亢進GPCRのメラニン凝集ホルモン受容体MCHR1に着目し、HDACとの関係を解析した。その結果、MCHR1とHDACとの相関関係を明らかにし、特にHDAC5、9、10の関与を示した。脳での共発現が推測されるHDAC10に着目した所、MCH刺激により発現が低下し局在も変化した。さらにHDAC10がMCHR1シグナル系のGq経路に選択的に制御するという興味深い結果も得た。本研究は摂食関連GPCRとエピジェネティクスの新たな分子機構となり得る。
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