研究課題/領域番号 |
19K20146
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
丸谷 幸子 奈良女子大学, 生活環境学部, 特任助教 (40804589)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 減塩 / ポピュレーションアプローチ / BGM |
研究実績の概要 |
減塩の新たなポピュレーションアプローチの手法を提示するために、適塩ソングBGM放送の効果を、生体指標を用いて非無作為化試験により検討している。 現在までに、5企業の従業員847名が書面による同意の下で研究に参加した。そのうち、最終調査に参加し、解析対象者組み入れ基準である「企業食堂を週二回以上利用かつ降圧剤を飲んでいない」を満たしているのは計275名(対照群159名、介入群116名)である。これらについては主評価指標である食塩摂取量を得るための生体試料(尿)を回収し、測定を全員分完了した。同時に副次指標である食塩摂取行動スコアを得るための質問紙の回答・回収も完了している。参加者全員に個別に食塩摂取量と食塩摂取行動スコアの結果を返却した。 また、関連して、減塩手法の効果について生体指標を用いて評価した無作為化比較試験の結果をまとめて国際誌に公表した。 研究計画当初では当該年度中に目標サンプルサイズである400名を達成する予定であり、前年度終盤までは到達見込みがついていた。しかしながら、年度初頭に発生した新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、本来実施予定であった評価のための資料回収調査方法を大幅変更して実施せざるを得なくなったこと、さらにはそれを持ってしても、全国緊急事態宣言発令により調査参加予定者すべての検体と質問紙回収ができなかったために未達となっている。研究計画に沿った遂行と、確かな結果を得るために現在追加で参加者を募る計画を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症流行拡大により、介入後評価のための資料回収を行う予定であった企業健診が中止された。緊急措置として、企業担当者より採尿容器と質問紙を配布し、個別に回収を行う方法を試みたが、全国緊急事態宣言が発令され、出社者が激減した結果、当初予定より大幅に少ない回収数に留まったためである。
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今後の研究の推進方策 |
計画にそった研究の遂行と、正確な結果を得るために、新たに研究協力企業を募り、感染症流行下でも実施可能な方法を再考し、当初予定の対象者数400名を目指して新たに対象者を募ることを検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症流行により次の3項目が見込みより大幅に少なく、人件費、旅費等、その他の支出額が少なかったため。項目1)調査形態変更のためのスタッフ動員数、項目2)調査参加可能人数減によ尿試料中物質測定数(外注)、項目3)結果説明会の開催や関係機関との打ち合わせのための交通機関利用回数
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