本研究では、栄養改善の視点から栄養と腸内環境の新たな関係性が明らかにすることを目的に、術前から術後長期にわたる観察研究を実施し、周術期における栄養状態の変化と腸内細菌叢の変動を経時的に評価した。新型コロナウイルス感染症の影響により,被験者登録及び研究プロトコールの遂行に支障が生じたが,門レベルでの評価では、胃切除後手術によって術後6ヶ月目までは腸内細菌叢は変化し続け、手術により健常者の最優勢菌種は胃切除手術による消化管の器械的変化や胃酸分泌能の低下、術後の食事療法による影響等で構成比率が低下し、術前にはわずかにしか存在しなかった菌等がその構成比率を高める可能性が考えられた。
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