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2021 年度 実施状況報告書

加齢による立体運動視の脳内神経ネットワークの変化と転倒との因果関係の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K20156
研究機関福岡国際医療福祉大学

研究代表者

池田 拓郎  福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 講師 (20611792)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード運動視 / 立体視 / 足圧中心変位 / 平衡機能
研究実績の概要

ヒトは,自己の定位情報と外界からの空間情報を統合し,立位姿勢を調節していると考えられているが,視空間認知機能と姿勢制御との関係は明らかとなっていない.本研究では立体運動視に焦点を絞り,健常成人におけるその感覚閾値の実態を明らかにし,立位姿勢調節との関連を検討することを目的とする.
対象は,健常成人45名.400個の白色ドット,0.2degのドットサイズ,5.0deg/secのドット移動速度,1degの固視点のサイズを1sec提示した.被検者には固視点を注視させ,湧き出し方向または吸い込み方向を選択させた.Weibull関数をもとに約80%の正答率が得られるoptic flow閾値(OF閾値)を算出した.立位姿勢時の足圧中心変位(center of pressure;COP)の測定には,重心動揺計を使用した.
健常成人のOF平均閾値は,22±0.1%だった(OF閾値以上17名,閾値以下28名).OF域値以下群では,COP動揺の変化を示さなかったが,OF閾値以上群では有意に動揺が大きかった.全被検者のCOP変化量とOF閾値とは負の相関があった.
以上より,立体運動視閾値と立位姿勢調節とは関連する可能性がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた視覚性事象関連脳電位の測定が新型コロナウイルスの蔓延および研究代表者の所属機関の転籍のために実施できなかった.しかし,心理物理学的手法の側面から研究を遂行することができ,次年度に向けての基盤が構築できた.現在,2021年度の研究実績を論文執筆中である.

今後の研究の推進方策

今後の研究計画として,計測環境を再整備し,視覚性事象関連電位の定量解析を現所属機関でも実施できるようにする.整備ができ次第,可及的に計測および解析を進めていく.また,同時に身体動揺のパフォーマンス評価を行い,それらの関連性を検討する計画である.

次年度使用額が生じた理由

環境整備の再構築に遅れが生じてしまい,視覚性事象関連電位の実験を再開できなかったことが理由である.そのため,研究協力費(謝金)として予定していた予算を使用できなかった.2022年度は上述についての使用を計画している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 運動視刺激による視覚性事象関連電位の変化:刺激速度による検討2021

    • 著者名/発表者名
      池田 拓郎, 後藤 和彦, 岡 真一郎, 杉 剛直, 緒方 勝也, 山﨑 貴男, 後藤 純信
    • 学会等名
      第51回日本臨床神経生理学会学術大会
  • [学会発表] Component decomposition of visual evoked potentials by using independent component analysis2021

    • 著者名/発表者名
      A Narueda, K Goto, T Sugi, Y Matsuda, S Goto, T Ikeda, T Yamasaki, S Tobimatsu, Y Goto
    • 学会等名
      27th International Symposium on Artificial Life and Robotics
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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