研究課題
若手研究
ヒトは、自己の定位情報と外界からの空間情報を統合し、安定した歩行を調節していると考えられているが、視空間認知機能と身体制御との関係は明らかとなっていない。その関係を明らかにするため、立体視に焦点を絞って神経生理学的および心理物理学的に試みた。結果、健常成人における立体視の脳内情報処理の低下が歩行中の身体動揺に影響を与えていることがわかった。
リハビリテーション科学
歩行中の身体動揺が立体視の脳内情報処理の低下によって引き起こされる可能性があることから、将来、視空間認知を高めるための脳可塑性を誘導するニューロリハビリテーションの提案やトレーニング機器の開発へと役立つ。このことは、転倒発生率の低下ならびに転倒問題に派生する医療経済的負担の抑制につながる可能性がある。