研究実績の概要 |
アテローム性動脈硬化(atherosclerosis)は,動脈硬化症(arteriosclerosis)の最も一般的な形態であり,動脈硬化症とは動脈壁の肥厚および弾性喪失を引き起こすいくつかの疾患の総称である。アテローム性動脈硬化は,冠動脈疾患や脳血管疾患を引き起こすことから,動脈硬化症の中で最も重篤で臨床的に重要な病態でもある。アテローム性動脈硬化は、あらゆる大型および中型動脈に発生し、米国や多くの先進国において疾患発生および死亡の主な原因となっている。 本研究では、アテローム性動脈硬化において現在最も広く受け入れられている動脈内膜肥厚過程の中で、TGF-β 複合体の一成分であるLatent TGF-β binding protein-1 ( LTBP-1 )の平滑筋細胞の遊走作用を有する部位を明らかにしたい。さらに、LTBP-1の機能とTGF-βとの関係性を明らかにし、粥腫の発症、進展および退縮にどのように働いているかを調べたい。 一方、本研究は英国Science Impact社の科学雑誌「Impact」に「Site determination and application of LTBP-1, a molecule related to arteriosclerosis, involved in cell migration(動脈硬化症の関連分子であるLTBP-1の細胞遊走に関わる部位決定とその応用)」として取り組みが紹介された。この出版物は、世界の大学、研究機関、国家および地域の資金提供機関、政策、政府、民間および公共部門における主要研究出資者に向けて配布されているようである。
|