研究課題/領域番号 |
19K20159
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
池田 崇 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (80783381)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 分枝鎖アミノ酸 / 運動療法 / 併用療法 / 回復期リハビリテーション |
研究実績の概要 |
我々はすでに虚弱高齢者の効率的な筋力増強の手法として分枝鎖アミノ酸(BCAA)と運動療法の併用効果に関する成果を報告している。この報告を土台として、回復期リハ病院に入院する患者に広く適応し、機能回復に寄与し得るのか明らかにすることを目的にBCAAを併用した運動療法の効果の実現可能性について研究を進めている。方法は、リハビリテーションの実施直後に1日1回、BCAAもしくはデンプンのいずれか片方を1か月間摂取し、次の1か月間は残りの片方を摂取する無作為クロスオーバー比較試験を行い、筋力、筋量、身体機能に対する併用療法の効果を検討している。 2020年度に実施した研究実績として、主たる研究として回復期リハ病院に入院している整形外科患者を対象にBCAAを併用した介入を2021年1月に予定患者数を満たしたため終了した。本件研究の前半部分を2021年4月にWCPT congress 2021 onlineにて発表予定となっている。現在、研究協力者とともに全体のデータ解析を実施中である。 副研究として行った、回復期リハ病院に入院している脳卒中患者を対象としたBCAAを朝食時もしくは午後のリハ直後のいずれかの摂取タイミングがより有効かについての研究は、2020年4月でデータ固定、論文の掲載が速やかに決まり、2020年6月にNutrients: IF=4.52に論文が掲載された。また、同論文に関連して、Elsevierから脳卒中患者のBCAA投与についてのBook Capterの執筆依頼があり、現在執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
採択後、主たる研究のリクルートがCovid-19の影響で滞ったものの、2021年1月に予定数のリクルートと追跡が終了した。成果報告の場が不透明であったが、予定していた国際学会のOnline開催が決定しているため、主たる研究に関しては当初の予定通りのスケジュールで学会発表まで進行している。 副研究に関しては、論文掲載および関連したBook Chapterの執筆まで進行しているものの、予定していた国内学会が延期となり、学会での公表は予定より半年遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
主研究の学会発表は、2021年4月のWCPT congress 2021 online、副研究は、2021年7月の日本臨床栄誉代謝学会でそれぞれ発表予定である。主研究の全データについては、論文・書籍の執筆は、主研究はデータの解析を5月一杯で終了し、6月から執筆を開始する。全データの学会登録は2022年1月にESPEN congress 2022への登録を目標に進める。副研究のBook Chapterは5月までに1回目〆切、最終締め切りは11月の予定に従い進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費として計上している分がそのまま次年度使用額となっている。次年度の学会開催もオンラインになるものが多く、現地に行かないため、支出としては学会参加登録費の部分のみが発生する見込みである。
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