閉経モデルである卵巣摘出ラットへのエストロゲン(E2)補充は、高脂肪食(HFD)飼育下において、胃のグレリンとその受容体を減少させることでグレリンの摂食促進作用を抑制し、HFD誘発性肥満を改善することが示唆された。また、HFDはE2欠乏下でインスリン感受性を低下させる一方、E2補充は骨格筋におけるプロテインキナーゼB(Akt)のサブタイプであるAkt2とその下流にある分子量160kDaのAkt基質(AS160)の経路を活性化することで、インスリン感受性を改善することを明らかにした。一方、若年女性における血漿グレリン濃度は月経周期間での差がみられず、体脂肪率やBMIとの関連もないことが示された。
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