研究課題/領域番号 |
19K20171
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
大久保 亮 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, トランスレーショナル・メディカルセンター, 室長 (00803470)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | がん再発不安 / プロバイオティクス / メンタルヘルス / がんサバイバー / オメガ3系脂肪酸 |
研究実績の概要 |
本研究は、がん罹患後の生活の中で最大のアンメットニーズであるがん再発不安に対して、魚介類や特定の植物に多く含まれるオメガ3系脂肪酸と、乳酸菌やビフィズス菌などの腸内環境を良好に保つ細菌の経口摂取(プロバイオティクス)が、有効かどうかを明らかにするためのものである。
研究初年度である2019年度は、研究の準備に時間を費やした。まず、がん再発不安と、オメガ3系脂肪酸、腸内環境の関連を解析し、論文化した。化学療法後には、腸内環境が著しく悪化することが知られているが、研究代表者はその変化が、がん再発不安と関連していることを示し、論文として報告した(Okubo et al. BBI 2020)。また、介入研究に協力してくれる施設を選定し、研究者との協力体制を構築した。次に、協議を重ねて、実現可能性が高い研究計画を策定し、企業との契約関係や各研究者の役割など研究体制を構築し、特定臨床研究として研究体制を構築した。
2020年2月に国立精神神経医療研究センターの認定臨床研究審査委員会で実施の承認を得て、jRCTへの登録を完了した。2020年度頭からリクルートを開始する予定であったが、新型コロナウイルス流行によりリクルートの延期を余儀なくされている。現在は準備を進めるとともにプロトコル論文を作成している。今年度中にはリクルートを開始し、予定症例数を集積する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特定臨床研究として認定臨床研究審査委員会に申請、承認までの作業に多大な時間を要した。承認後も、新型コロナウイルスの流行により、リクルートのための研究体制構築ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究2年目である2020年度は、新型コロナウイルスの流行の状況を見ながら、がんサバイバーの方の感染リスクに十分配慮しながら、リクルートの流れを十分に検討・整備し、迅速にリクルートを進めて行く。
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次年度使用額が生じた理由 |
特定臨床研究として認定臨床研究審査委員会に申請、承認までの作業に多大な時間を要し、研究実施までのタイムスケジュールに遅れが生じた。さらに、承認後も、新型コロナウイルスの流行により、リクルートのための研究体制構築ができず、十分に準備を進めることができなかった。
そのため、令和元年度に使用できなかった残金は、旅費、人件費、物品費、謝金等として令和2年度に使用する。
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