研究課題
若手研究
本研究では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)から線維化を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)への進展の際に、肝実質細胞でのアデノシン産生酵素や分解酵素などのアデノシン動態関連分子の発現が変動することで、細胞外アデノシン量が増加し、HSCの活性化を促進させる可能性が示された。本研究成果により、炎症時での肝臓内のアデノシン動態の変化がNASH進展のトリガー刺激となる可能性が示され、NASHの予防および治療法への応用に繋がることが期待できる。
肝線維化、薬理学
肥満人口の増加に伴い、NAFLDの患者数は年々増加しているが、一部の患者では、さらに、NAFLDから予後不良なNASHへと進展する。NASHの予防・治療法はいまだ確立しておらず、NAFLDからNASHへと進展する原因も不明である。本研究では、NASH進展の原因として肝臓内のアデノシン動態変化を見出した。本研究成果よりNASHの予防および治療法への応用が期待できる。