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2019 年度 実施状況報告書

慢性腎臓病患者に特化した認知機能低下の予測モデル・因果構造仮説・予防モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K20198
研究機関藤田医科大学

研究代表者

尾形 宗士郎  藤田医科大学, 保健衛生学部, 講師 (00805012)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード軽度認知障害 / 認知機能 / 慢性腎臓病 / 予測モデル / 疫学研究
研究実績の概要

認知機能は低下すると回復が困難なため早期発見・予防が重要である。認知機能低下のハイリスク群として慢性腎臓病患者が報告されている。しかし慢性腎臓病患者の認知機能低下メカニズムは多数のリスク要因が複雑に影響しているので、慢性腎臓病患者に特化した認知機能低下の早期発見・予防方策は確立していない。さらに慢性腎臓病疑いの人は日本に1330万人(成人の8人に1人に相当)と推定されているので、日本全体の問題に直結する。本研究は、慢性腎臓病患者の多岐に渡る診療情報を経時的に収集し、最新の統計手法や機械学習により、慢性腎臓病患者に特化した、認知機能低下予測モデル・認知機能低下因果構造仮説・認知機能低下予防モデル開発を目指す。

今年度は本研究のために前向きコホートデザインで疫学研究を開始した。現在、藤田医科大学病院の腎臓内科で診療歴のある慢性腎臓病患者に研究参加を募り症例登録をしている。認知機能検査、教育歴、生活習慣(飲酒状況、喫煙歴、運動習慣等)、既往歴、自立度 (ADL)、介護状態、一般血液検査結果等の情報を収集している。

現在までに約140名のベースライン症例登録が完了した。対象者の特性は、年齢の平均(SD)は71.3(9.2)歳で、女性が33%、慢性腎臓病の進行ステージはIIが4.4%, IIIが28.5%, IVが21.2%, Vが46%であった。また認知機能得点(TICS-Jでの測定で0-41点の範囲をとる)の平均(SD)は34.4(4.0)であった。今後もベースラインの症例登録を継続し、それに加えて認知機能等のフォローアップ調査も実施していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度にコホート研究を立ち上げて、すでに約140症例の登録が完了したため。今後もベースラインの症例登録を継続し、それに加えて認知機能等のフォローアップ調査も実施していく。

今後の研究の推進方策

今年度にコホート研究を立ち上げ約140症例のベースライン症例登録が完了した。今後もベースラインの症例登録を継続していく。それに加えて1年後の認知機能等のフォローアップ調査も実施していく。なお、COVID-19の流行により症例登録が非常に困難な状態である。そのため、追加のベースライン症例登録が進みにくと考えられる。一方でフォローアップ調査は電話やWebでの実施が可能か検討していく。
収集したデータの解析は、まず横断解析から初める。慢性腎臓病患者における認知機能と関連する要因を探索的に検討していく。その際に機械学習法の一つであるスパースモデリングも活用し、認知機能を予測するうえで重要な予測変数を機械学習の視点からも抽出する。

次年度使用額が生じた理由

購入予定であったデータ解析用コンピューターの選定を、解析症例数をより正確に把握したうえで決める必要が生じたため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 地域在住後期高齢者における腎機能低下とうつ症状の併存と認知機能との関連2020

    • 著者名/発表者名
      尾形宗士郎, 清重映里, 竹上未紗, 中井陸運, 中尾葉子, 神出計, 西村邦宏, 宮本恵宏
    • 学会等名
      日本疫学会
  • [学会発表] 地域在住後期高齢者における認知機能と過去数年間の循環器病リスク要因の経時変化の関連2019

    • 著者名/発表者名
      尾形宗士郎, 清重映里, 竹上未紗, 中井陸運, 中尾葉子, 神出計, 西村邦宏, 宮本恵宏
    • 学会等名
      日本循環器予防学会

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公開日: 2021-01-27  

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