研究課題/領域番号 |
19K20203
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
岡本 耕一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 外科学講座, 講師 (20783517)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | シンバイオティクス / プロバイオティクス / 人工肛門閉鎖 / 萎縮腸管 / バクテリアルトランスロケーション |
研究成果の概要 |
回腸双孔式人工肛門閉鎖術前において、廃用性萎縮した肛門側腸管へのシンバイオティクス投与効果を無作為化比較試験で検討したところ、投与群において有意な形態学的萎縮改善効果および成熟免疫担当細胞数の増加を認めた。腸内細菌叢の網羅的解析において、投与群の口側菌叢-肛門側菌叢の定性的群間距離(OA distance)は、非投与群のOA distanceと比し有意に小さく、投与群と非投与群の肛門側菌叢間距離(AA distance)は非投与群内のAA distanceと比し有意に小さかった。術後の血中細菌DNAの検討では、非投与群において大腸菌が2例、腸球菌が1例に認められたが、投与群では認めなかった。
|
自由記述の分野 |
消化器外科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトにおいて、①シンバイオティクス投与前後の腸管を採取し、萎縮腸管に対するシンバイオティクスによる形態学的かつ免疫学的に有意な萎縮改善効果を確認できたこと、②便や腸液の通過しない腸管内の細菌叢の解明と、シンバイオティクス投与により有意な変化を明らかにしたこと、③人工肛門閉鎖後にBacterial translocationが発生し、シンバイオティクス投与によるその予防効果が窺えたこと、以上が本研究の学術的意義となる。また、日常診療において、人工肛門閉鎖は一般的に行われる手術であり、本成果を参考にした安全な人工肛門閉鎖が他施設でも普及すれば、多くの患者への還元と共に医療費削減にも貢献できる。
|