研究課題/領域番号 |
19K20242
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
本田 澄 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (40732938)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ソフトウェア工学 / ソフトウェア品質 / 開発管理 |
研究実績の概要 |
ソフトウェア開発においては、ソフトウェアに不具合を与える様々な欠陥が作りこまれ、試験(テスト)によってモニタリングされる。開発中に欠陥数がどれだけ存在するかを予測する方法が数多く提案されているが、それぞれの方法は特定の状況下でのみ有効であり、条件が異なる場合に利用できない。また、ドメインや開発手法の異なるプロジェクトを対象とした評価は行われておらず、それぞれの特性を考慮したものはない。本研究では、様々なソフトウェア開発で発見された欠陥情報を収集しドメインや特性に関する知見を分析し、様々な状況下への適用が可能な新たなモデルを提案し、様々なソフトウェア開発への適用とその利用方法を提案する。 本年度は、オープンソースソフトウェアの欠陥に関するデータを収集する方法について検討し実装した。収集した欠陥に関するデータを利用して、昨年度提案したソフトウェア信頼度成長モデルの有効性を評価した。加えて、収集した欠陥に関するデータから欠陥になる可能性のあるソースコードを分析することができた。この中でプロジェクトのドメインに依存した傾向が見られたため、提案するソフトウェア信頼度成長モデルへの適用を検討している。ドメインに関する欠陥になる可能性のあるソースコードに関する分析については国内の会議にて発表した。 さらに、過去に提案した複数プロジェクト間での時系列変化に関する比較方法の枠組みに対して、ソフトウェアの品質に関する類似性を利用した評価を、オープンソースソフトウェアに対して行い、有効性を確認した。2021年度に国際会議等への投稿を検討している。どちらの研究においてもオープンソースソフトウェアについての実データを利用し、実証研究として取り組んでいる。加えて実データの収集方法の一つとしてウェブを利用したデータ収集のために、ウェブサーバを構築しユーザ毎のアクセス制限の検証に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた通り、企業から欠陥に関するデータを収集することが出来ており、データを利用した新たなソフトウェア信頼度成長モデルの構築ができ、国際会議および国内会議での発表できている。加えて、新たなモデルの精度向上に期待できる、ソフトウェア品質に関する複数プロジェクト間の時系列変化の比較手法の枠組みについて有用性の評価をオープンソースソフトウェアに関する新たなデータセットを利用して評価が行えている。
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今後の研究の推進方策 |
オープンソースソフトウェアの欠陥に関するデータの収集を行い、提案したソフトウェア信頼度成長モデルの提案と評価を実施した。今後は欠陥データの大規模化のため、オープンソースソフトウェアのみでなく、様々なソフトウェア開発におけるデータ収集をおこない、プロジェクト比較が可能なソフトウェア信頼度成長モデルの構築と比較手法の構築および検証を進める予定である。また、提案したソフトウェア信頼度成長モデルの利用方法について、具体的な利用方法およびその解釈をより一般的な内容にするため新たなデータへの提案モデルの適用を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度参加した会議が日本国内での開催やオンラインで開催のため旅費が大幅に低くなったため、差額が生じた。生じた差額を利用し来年度は論文誌への投稿を加えることと、国際会議への投稿を増やす計画である。
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