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2020 年度 実施状況報告書

低コストで高性能な無人観測ロボットのための多チャネル劣化動画像同時復元技術の構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K20300
研究機関工学院大学

研究代表者

雨車 和憲  工学院大学, 情報学部(情報工学部), 助教 (50801180)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード信号処理 / 信号値復元 / 深層学習 / 数理最適化
研究実績の概要

令和2年度においては、元年度の研究進捗をもとに、本研究に関して以下の研究を実施した。
1.多チャネル画像圧縮技術へ応用可能な情報埋め込み技術の構築に関して、昨年度まで構築してきた直交空間への埋め込み技術を、斜交空間を含めた一般的な空間への埋め込み技術として発展させた。これにより、埋め込めるデータ量を増やすことができた。しかし、画像や埋め込み情報に依存して、適切な斜交空間の構築方法に違いがあることが分かり、現在はこの点の解決方法の構築について研究を行っている。2.グラフ信号処理、グラフフーリエ変換、画像の四元数表現、辞書学習アルゴリズムを用いた、多チャネル画像の効率的な表現方法について検討を行った。シミュレーションデータを用いた実験により、デノイジングや画像復元といった問題設定において精度の向上が認められた。3.深層学習を用いた劣化画像の復元手法の効率的なアルゴリズムの導出について検討を行った。既存の画像劣化モデルに従った学習データの作成を行い、シミュレーションデータの復元アルゴリズムを構築し、いくつかの画像復元問題において従来手法を上回る精度を実現した。4.画像上のグラフ表現手法の改善を行った。昨年度までに、画像上のグラフ表現に基づいた画像復元手法および符号化手法について従来手法を上回る精度のアルゴリズムの構築を実現したが、グラフ生成の際に、画像上のオブジェクトの大小関係を考慮していなかった。この考慮を加えた画像の領域分割技術を新たに構築し、提案している手法の更なる精度向上を実現した。
上記の結果に関連し、1編の国際論文、1件の国際会議、2件の学会発表にて研究成果の発表を行った。また、1件の国際会議について投稿中であり、2編の論文について投稿準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、ドローンで撮影した映像を使っての実験を当初は考えていたが、コロナ禍の影響によりいくつかの実験の実施を見送った。そのため、当初予定していた研究の一部については実施計画を修正した。一方で、シミュレーションデータを用いたアルゴリズム研究の進捗としては順調に進捗しており、一部で計画以上の成果も得られている。従って、現在までの進捗状況としてはおおむね順調に進捗していると判断できる。

今後の研究の推進方策

昨年度実施できなかった実験および当初計画していた研究について進めていく。
低コストで高性能な無人観測ロボットのための多チャネル劣化動画像同時復元技術の構築に向けて研究を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

コロナの影響により、国際会議、国内学会発表への出張が不要になったことと、画像取得のための実験が延期になったため、次年度使用額が生じた。使用計画としては論文投稿料および画像取得のための実験費用として充てる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Local and Global Graph Approaches to Image Colorization2020

    • 著者名/発表者名
      Sugawara Mamoru、Uruma Kazunori、Hangai Seiichiro、Hamamoto Takayuki
    • 雑誌名

      IEEE Signal Processing Letters

      巻: 27 ページ: 765~769

    • DOI

      10.1109/LSP.2020.2994817

    • 査読あり
  • [学会発表] 領域分割に着目した画像カラー化のためのグラフ生成手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      窪田司,雨車和憲
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会2021
  • [学会発表] インペインティングのためのグラフ信号処理を用いたK-SVD辞書改善手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      丸山真央,雨車和憲
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会2021
  • [学会発表] Single Image Reflection Removal for Privacy Protection Using Deep CNN2020

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Takahashi, Kazunori Uruma, Keita Kobayashi
    • 学会等名
      IEEE Int. Midwest Symp. Circuit and Systems
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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