研究実績の概要 |
メガネ型ウェアラブルディスプレイを用いた気管支鏡検査の有用性、安全性について検討を行う目的で、電子カルテの医療画像、X線 透視画像、生体監視モニター、内視鏡画像などの情報を外部デバイスから術者が装着したメガネ型端末に写し出すシステムの構築を行い、気管支鏡練習用の臓器モデルを 使って仮想気管支鏡ナビゲーション支援下の気管支鏡シミュレーションについて第44回日本呼吸器内視鏡学会において発表し、論文化した(Okachi, et al. Surg Innov. 2022; Jan 8:15533506211068928.)。また、気管支鏡検査時の迅速細胞診(rapid on-site cytologic evaluation; ROSE)に用いられる細胞診スライド像をウェアラブルディスプレイに表示させることにより、術者や介助者がその場で視線移動少なく細胞像を参照できるシステムを以下のごとく構築した。iPhoneなどのディスプレイを有したモバイル端末を取り付けて顕微鏡像を表示できる光学アダプターi-NTER LENS(MICRONET)を生体顕微鏡(オリンパス)の接眼レンズ部へ装着した。顕微鏡画像をモバイル端末からHDMIケーブルを介して両眼式であるMoverio BT-35E(EPSON)と単眼式であるpicoLinker(WESTUNITIS)の2種類のウェアラブルディスプレイに表示させた。これらを装着して気管支モデルLM-099(高研)を用いた気管支鏡検査シミュレーションを行い、検査術者ないし介助者が場所を移動することなく顕微鏡画像を参照できることを確認した。
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