研究課題
若手研究
本研究では,敵対的生成ネットワーク(GANs)や,オートエンコーダといった深層学習モデルを用いたノイズ除去手法を開発,その性能を評価した.本提案手法は,お手本となるノイズ除去前後の生体信号サンプルを学習時必要としないという実用上の利点を有しているが,期間中に認識精度を改善させるまで至らなかった.ただし,本研究で得られたモデルの構造とノイズ除去性能に関する知見は,今後の研究開発に大いに役だつと思われ,研究代表者も引き続き手法の開発を進める所存である.
深層学習
生体信号認識は,直感的に操作可能な入力インタフェースや自動診断に必要な技術の一つである.これらのシステムにおいては認識精度を低下させるノイズは可能な限り取り除くのが望ましい.しかしながら,認識において重要な波形とノイズの主要な周波数成分が一致することがある,ノイズ単体での計測が困難であるといった理由から,従来手法の適用が困難だった.本研究で得られた,深層学習によるノイズ除去の知見は生体信号認識システムの有用性向上につながる可能性がある.