教育機関からデータの提供を受け、解析を行った。RAの補助を受け、主な結果として男性と女性の受験傾向の違い、東京とそれ以外での受験傾向の違いなどを分析した。人工知能の公平性に関する国際的な研究動向に関して、神嶌敏弘氏と共同で人工知能学会会誌にサーベイ記事を書いた。また、人工知能の公平性と経済学における近い施策(アファーマティブ・アクション施策)などについての概説を書いた。人工知能の特徴は、そのモデルの複雑さからくる間接的な差別の問題が現状のところ大きいと考える。 申請者の北米研究機関への移籍に伴い、科研費補助を受けた研究を中断することになったが、米国研究期間の研究者(教育経済)などと協力して分析を進めていく予定である。とくに、試験結果の通知がその後の受験生の意思に与える影響についての分析を考えている。
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