研究課題
若手研究
本研究課題では、様々な生化学反応ネットワークの情報伝達特性の解明と、ネットワークの組み合わせによる刺激情報の判別機構の解明を目指し、数値シミュレーションと情報論的解析に基づいて研究を行なった。シンプルなネットワークによる情報伝達特性を調べ、ついで、複雑なネットワークを持つ系における情報伝達に着目した。さらに、要素間での自発的な相互作用により駆動されるネットワーク再構築について研究を行なった。これらの一連の研究を通して、生命における情報伝達やネットワーク構造の自発的な形成過程を追うことができた。
理論生物学
本研究課題は、細胞内でおこる化学反応を「情報伝達」という切り口で研究を行なったものである。すなわち、細胞が自分の周りの環境をどのくらい認識できるのか、を明らかにするものである。細胞が外部環境を認識する能力を知ることで、現在の細胞の成り立ち・形・機能の意義や、これまでの変遷を辿ることができると考える。このような情報伝達を切り口に、「生物の機能と意義」に関する知見を積み重ねることで、より良い医療や情報通信技術を細胞から学ぶことができると考える。