性感染症の流行の関連性についての理解はこれまでに十分にされておらず、また、性感染症の流行リスクについても性接触ネットワークが複雑でかつ計測困難なことから十分にされていなかった。そこで、性接触ネットワーク上で流行する複数の性感染症の流行を記述した数理モデルを用いて性感染症(HIV、HSV-2、淋菌、クラミジア、梅毒)の流行を解析した。これにより、性感染症により性的接触ネットワークとの関係性は異なっており、この異なりにより性感染症同士の流行の関連性は複雑になっていることが明らかになった。また、特にHIVの流行リスクに対して他の性感染症の流行は指標となり得る事がわかった。
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