がんは日本人の死因のトップであり、その中でも大腸がん・胃がんはたくさんの患者さんがいる。これまで行われてきた治療法では、より大きな視点から患者をいくつかのグループに分け、それぞれのグループ内であれば概ね同じ治療をしてきたが、個別化医療の観点からはより精密な層別化が望ましい。そのため我々は数千人の患者さんの予後と遺伝子発現の間に見られる関係性を統計学や機械学習を使って解き明かし、mPS_colonというスコアを作成した。このスコアの有用性はいくつもの患者コホートで検証され、既存の層別化方法を上回るものであった。遠くないうちに実際の診療への応用が望まれる。
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