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2020 年度 実績報告書

人工機械受容チャネルの創製と二次元界面における力学的精密操作

研究課題

研究課題/領域番号 19K20404
研究機関東京工業大学

研究代表者

石川 大輔  東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (00722919)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードDNAナノテクノロジー / メカノケミストリー / 機械受容チャネル / 界面膜 / 力学的チューニング
研究実績の概要

本研究の目的は,二次元界面膜を駆使して生体機能を無生物モデル化することである.具体的には,力の感知と細胞内シグナルへの変換機構における,力学的刺激による機械受容チャネル駆動と付随して起こる分子変換反応の人工的構築である.本研究では,界面の異方性を利用して,まず二次元脂質二重膜を構築し,これに人工機械受容チャネル(DNAナノチャネル)を挿入することによって,一軸方向からのマクロスコピックな力学的刺激の印加によるナノスコピックな機械受容分子輸送チャネル機能の発現を行う.さらに,このチャネルを介して輸送される基質分子の水相中常温触媒反応をチャネルの開閉と連動させることで,1つの系にチャネル駆動(分子の輸送)と化学反応を統合させた動的な階層的機能を構築する.本研究の達成によって,生体に対する力学的刺激の応答機構を探求しその応用を目指すメカノバイオロジーに対し,誰にでも扱えるシンプルな無生物モデル構築技術を提供できる.
研究期間中には,DNAオリガミで作製したナノチャネルの作製とその両親媒化に成功した.作製したDNAナノチャネルは,四隅が柔らかく変形するように設計したため,内角は様々な値をとると予想した.DNAナノチャネルに対して,負染色TEM観察を行い内角の定量評価を行ったところ,その値は59.1°±20.6°であった.DNAナノチャネルの内角は常温においてほぼ90°になるよう設計され,また四隅が柔らかく変形し得ることを考慮すると,90°寄りに偏り,かつ幅広い分布を示した結果は妥当である.この幅広い分布は,外的要因によってDNAナノチャネルが大きく変形可能であることを示唆している.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 鉄硫黄クラスターの無生物的合成と その触媒活性の解明2020

    • 著者名/発表者名
      越野広大, 石川大輔, 原正彦
    • 学会等名
      日本表面真空学会
  • [学会発表] 原子間力顕微鏡を用いたペプチド - 黄鉄鉱表面の相互作用解析2020

    • 著者名/発表者名
      平岡侑馬, 藤島皓介, 石川大輔, 原正彦
    • 学会等名
      日本表面真空学会
  • [学会発表] 摩擦力顕微鏡を用いた スパッタナノカーボン薄膜のsp2およびsp3炭素分布の分析2020

    • 著者名/発表者名
      堀之内公香,中村振一郎,石川大輔,原正彦
    • 学会等名
      日本表面真空学会
  • [学会発表] 原子間力顕微鏡を用いたアミノ酸と 鉱物表面の吸着力相互作用2020

    • 著者名/発表者名
      増田雅子, 石川大輔, 原正彦
    • 学会等名
      日本表面真空学会
  • [学会発表] 二次元界面におけるDNAナノ構造体 の力学的変形に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      山下和誼,石川大輔,原正彦
    • 学会等名
      日本表面真空学会

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公開日: 2021-12-27  

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