研究課題
Gタンパク質共役型受容体は、既存薬の多くが関与する、重要な創薬ターゲットであるが、リガンド未知のオーファン受容体が未だ多く存在する。本研究では、非負値テンソル分解というアルゴリズムを利用して、1細胞RNA-Seqデータに含まれる細胞間相互作用(Cell-Cell Interaction: CCI)を網羅的に検出し、CCIに特異的に共発現するオーファン受容体とリガンドのペアを特定することで、オーファン受容体に結合するリガンド、及びそれらの結合が関与する細胞機能を同時に推定する。本研究で得られる、オーファン受容体-リガンド-細胞機能の三項関係は、新規創薬ターゲットとして期待される。本研究で利用するアルゴリズム、非負値テンソル分解は、データをA×B×Cのように、三つ組の情報、テンソルとして表現し、その中に含まれる情報を少数のベクトルの外積として近似する。これにより、従来の行列分解ベースのアルゴリズムでは、「AとBの関係性」についてのパターンしか抽出できなかったのに対して、「AとBがCによって関係している」という、より高解像度なパターンの抽出が実現できる。非負値テンソル分解はすでにRのパッケージnnTensorとして実装してあり、1細胞RNA-Seqデータと、既知のリガンド・受容体を組み合わせることで、CCIを検出するRパッケージscTensorの内部で利用されている。このscTensorの解析結果をデータベース化し、後述するように、創薬ターゲット候補となりうる、オーファン受容体を絞り込む。
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BMC Bioinformatics (Accepted)
巻: 未定 ページ: 未定
iScience
巻: 25 ページ: 105237~105237
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JSBi Bioinformatics Review
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