本研究では、呼吸気道モデル(ICRP Publ. 130)、消化管モデル(ICRP Publ. 100)及びアクチニド元素に関する代謝モデル(ICRP Publ. 141)を使用し、体内に摂取した放射性核種の体内動態を連立微分方程式で記述し、数値的に解析した。また、アクチニド元素に対する体内除染剤であるDTPAの代謝モデルを導入し、血液中、間質液中及びリンパ中でAm/Pu-DTPAが生成される過程を組み込んだ。過去のAm-241の吸入事故に対する個人モニタリングの結果を分析し、摂取した化合物の化学形及び粒径を推定するとともに、DTPAの投与による尿中への排泄促進を概ね再現した。
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