研究課題/領域番号 |
19K20455
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 (2020-2022) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2019) |
研究代表者 |
工藤 健一 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00805799)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | オルガノイド / 乳腺 / ラット / ヒト / 幹細胞 / 放射線 / 放射線影響 |
研究成果の概要 |
本課題はヒトおよび実験動物の放射線応答解析をするため、in vitro実験のツールとしての乳腺オルガノイドを開発することを目的とする。Sprague Dawleyラット雌から採取した乳腺基底細胞をセルソーティングにより取得し、これをコラーゲンゲル内に包埋して培養することでin vivo乳腺様構造のオルガノイドの発生を確認した。また、ヒト乳腺上皮細胞を同様に培養し、管腔構造を持つヒト乳腺オルガノイドを作成した。フローサイトメトリーおよび免疫染色解析の結果、これらのオルガノイドは部分的にin vivo乳腺と共通する性質をもち、これらを組織する各細胞はそれぞれ特有の放射線応答を示すことがわかった。
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自由記述の分野 |
放射線生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な臓器を対象として動物実験による放射線影響解析が進められているが、ヒトと動物の架け橋となる研究手法は見つかっていない。また、古くから放射線誘発がんの起源細胞 は組織幹細胞だと考えられているが、幹細胞の科学技術が進展し、放射線生物学の分野でも幹細胞操作技術を応用した研究を展開する素地が整っている(ICRP Publication 131)。本課題はそのような背景をもとに放射線感受性が高い臓器である乳腺からin vitro環境でin vivoに近い性質を示すオルガノイドを作成し、低線量影響研究へ応用することでより効率的かつ迅速に放射線影響解析を行う基礎の作成を試みた。
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