ダム湖に形成される貧栄養層がアオコを抑制する要因であること、また、貧栄養層が一定規模以上の降雨により解消されることがアオコの発生要因であることを報告した(増木ら、2018、土木学会水工学論文集)。本研究では、これら現象の普遍性を調べた。その結果、富栄養湖であるダム湖において、夏季には深度0.5~2mの表層部が貧栄養状態になる点を確認した.大規模な降雨の後,およそ10日間の後に藍藻類が増殖を開始する点も,普遍性が確認できた.一方,成層破壊後もリン制限状態が継続する場合,藍藻類の異常増殖(アオコ)の状態には至らなかった.流入水の栄養塩特性がアオコの発生に影響を与える可能性があることが示唆された.
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