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2021 年度 実施状況報告書

マイクロプラスチックの熱分解-GC/MSによる分析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K20468
研究機関香川大学

研究代表者

中國 正寿  香川大学, 農学部, 博士研究員 (90822643)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードマイクロプラスチック / ガスクロマトグラフィー / 熱分解法
研究実績の概要

昨年度は,ハンディ熱分解装置とガスクロマトグラフィー質量分析機器を用いたマイクロプラスチック分析の最適な分析条件の検討を行った.これを受けて今年度は,現場試料への応用として,海底泥などの堆積物中からマイクロプラスチックの分析を想定し研究を実施した.具体的には,東京湾および瀬戸内海で得られた堆積物約1 mgに106 μm以下に粒形を揃えたポリスチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレンを0.01 mgから0.25 mg加え,各プラスチックの特徴的な熱分解生成物と添加量との間に規則正が見られるかの検討した.その結果,堆積物共存下においても各ポリマー特有の熱分解生成物はポリマー量と高い相関を示した.したがって,堆積物共存下においても熱分解により安定してポリマー特有の生成物を得られると期待できる.ただし,ポリエチレンの熱分解生成物は,有機物由来の熱分解生成物と重複する可能性があるため,留意が必要であった.また,今回用いた堆積物は陸から離れた地点(沖合の堆積物)であったが,陸に近く有機物が多く含まれる堆積物との共存下については今後の課題である.また,本年度は,ニューストンネットを用いて,瀬戸内海の播磨灘における浮遊マイクロプラスチックの採取と分布調査も実施した.これまで本研究では,プラスチック試料として試薬を用いていたが,これで,現場のプラスチックの熱分解生成物と試薬の比較をすることができた.さらには,追加情報として,播磨灘のマイクロプラスチック分布の特徴を明らかにすることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍で現場試料への応用を中心に遅れが生じていたが,補助事業期間再延長をすることで,当初の目標に達した.

今後の研究の推進方策

来年度は,最終年度となる見込みである.最終年度では,これまでのデータの統轄を実施する.

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた主な理由は,コロナ禍により研究計画が当初の予定から大きく変化したためである.研究室の利用禁止や縮小体制,出張の禁止などによる研究の遅れを是正するために,細く長く研究を実施できる環境の整備を目指した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マイクロプラスチックの熱分解-GC-MS分析: 堆積物共存下において2021

    • 著者名/発表者名
      千葉祐生,中國正寿,山本修一
    • 学会等名
      2021年度有機地球化学会

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公開日: 2022-12-28  

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