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2019 年度 実施状況報告書

暮らしに潜む電磁界リスクを正しく理解するためのAR可視化システム

研究課題

研究課題/領域番号 19K20469
研究機関八戸工業高等専門学校

研究代表者

佐藤 健  八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40714712)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード電磁界測定 / 機械学習 / 電波防護指針
研究実績の概要

初年度は「マーカレスAR表示法」と「機械学習による測定器の走査姿勢追跡」を重点テーマに進めた。
「マーカレスAR表示法」については、測定対象のIH調理器の操作パネルに注目しその特徴点をマーカとして使用する方法を検討した。3社の異なるIH調理器を対象として研究を進めたが、特徴点を統一した手法で精度良く検出するまでには至らなかった。そこでAR分野では一般的な平面検出を用いた手法について検討を進めている。
「機械学習による測定器の走査姿勢追跡」は、手に持った簡易型電磁界メータの走査姿勢(測定位置と走査する向き)を機械学習によって学習・検出するシステムの開発を進めた。機械学習にはYOLOv3を用いた。測定器と類似した機器(例えばスマートフォン)も予め学習させることで誤検出を減らすことができた。また、走査する向きを検出するために、測定器の傾き(角度)を同時に学習する手法を確立した。これにより、Webカメラでとらえた測定器の位置と向きをリアルタイムに取得することができるようになった。これら成果の一部を2019年9月開催の 2019 URSI-Japan Radio Science Meeting にて報告している。また、2020年5月にシドニーで開催予定だった APEMC 2019 にアブストラクトを投稿し受理された(開催が中止になったため1年後のAPEMC2020にて成果を発表する予定である)。さらに2020年9月にローマで開催予定の EMC Europe 2020に機械学習による走査姿勢の推定法についての論文を投稿し受理されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度に予定していた機械学習による測定器の追跡は基本プログラムの作成が完成し、当初の計画より順調に進展している。マーカレスARに関しては当初予定していた手法では精度に問題が見つかったため当初の予定より少し遅れているが、既に次の手法の検討を進めているため全体としてはおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

機械学習による測定器の姿勢検出(移動方向や向きの検出)において、未学習姿勢の推定方法を完成させリアルタイムに姿勢を取得する手法を確立する。開発した測定システムを用いてIH調理器やEAS周辺の磁界分布を測定し、従来の赤外線センサによる測定との結果を比較することで測定精度に関する検証を行う。さらに測定システムの可搬性を向上させるため、小型のワンボードコンピュータに機械学習済みデータベースを搭載し、測定システムの可搬性の向上を図る。
また、マーカレスAR表示法に本格的に着手し、(1)電磁界分布の測定 (2)測定結果を用いた電磁波源の推定 (3) 推定した波源のリアルタイム表示 を進める。推定結果の検証のために計算機シミュレーションによる解析もあわせて進める。

次年度使用額が生じた理由

初年度および次年度に購入予定であった電磁界計算ソフト(Xfdtd)の製品構成と価格が大幅に改訂されたため初年度の購入を見合わせた。次年度に製品の変更も含めて再検討しソフトウェアの購入を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Magnetic Field Measurement of Electronic Article Surveillance2019

    • 著者名/発表者名
      Ken Sato, Yoshitsugu Kamimura
    • 学会等名
      2019 URSI-Japan Radio Science Meeting, Tokyo
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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