研究課題/領域番号 |
19K20469
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研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐藤 健 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40714712)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 電磁界リスク / Augmented Reality / 電磁防護指針 |
研究実績の概要 |
4年目はシステムの改良と成果の公表を中心に進めた。 昨年度開発した測定システムを可搬性をノートバソコン上で実行できるようにし可搬性を高めた。これらの成果は8月の電気関係学会東北支部連合大会にて「マーカレスARを用いた電磁界分布のリアルタイム可視化」について発表した。また,タブレットを用いたマーカレスAR表示法の成果はInterdisciplinary Conference on Mechanics, Computers and Electrics ICMECE 2022 にて発表した。さらにこれまでの成果のまとめを Transactions On Electromagnetic Spectrum に投稿し,2023年1月号に掲載された。 これまでは空間的な磁界分布を対象としてきたが,近年注目が集まっているBAN(Body Area Network)での利用を想定した微小ダイポールによる人体への電力吸収の様子を可視化する手法についても研究を進めた。はじめに微小ダイポールによる電力吸収の理論式を構築し,波源の周波数ごとに電力吸収率を求めその結果を比較した。さらに理論式による結果とFDTD法による数値計算結果とを比較することで理論式の妥当性を検証した。結果,アンテナが人体表面に近づく際に電力吸収率が急激に上昇する様子を具体的に示し,可視化ソフトウェア Paraview を用いて表示することに成功した。これらの成果は 2022年9月のURSI-Japan Radio Science Meeting 及び 2023年1月の Global EMC Conference GEMCCon 2023 にて発表し,さらにレター論文としてまとめ URSI Radio Science Letters 2022 vol.4 に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
測定システムの改良は予定通り順調に進展しているが,システムの操作性の評価やフィールド事件はコロナ禍の影響で実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
測定システムの操作性の検証と磁界測定の結果から波源を推定する手法の検討を進める。波源の推定はコンピュータシミュレーションによる検証を行うことでさらに高精度な手法を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で国際会議がオンライン開催となったため予定していた参加費や旅費等の支出が無かった。次年度は論文掲載料や学会参加費に使用する計画である。
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