pHマッピングの概念を検証するため,中性型熱水貯留層位置が既知となっている地域で現地調査を実施した。その結果,pHマップに基づいた中性型熱水貯留層位置の推定には,適切なデータの選定が必要であることを見出し,データスクリーニング法を導出した。全国主要地熱地域における地表水データを2,000件以上収集・デジタル化し,pHマッピングの適用可能性を検証した。pHマッピングおよびデータスクリーニング法は,国内の主要地熱地域で適用可能な,汎用性の高い手法であることを示唆する結果を得た。さらに,調査地域を選定する際は,谷密度等の地形量を考慮することの有効性を示した。
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