研究課題
若手研究
フィリピン外交における大戦略について、フィデル・ラモス政権期を対象に考察した。考察を通じて、これまで軽視されていた外務省や国防省といった官僚機構の役割を再評価した。また、外交目標を実現するための手段として、国際主義や地域主義の役割を明らかにした。以上の研究成果を踏まえ、国際学会での英語による口頭報告を2回、国内学会での口頭報告を2回実施した。学会報告での議論等を踏まえて論文を執筆し、査読付き英語論文を2本、日本語で出版された編著の章を5本執筆、出版した。
地域研究
フィリピン外交を考える参照点として、これまで軽視されてきた外務省や国防省などの官僚機構の役割を再評価した点と、同じくこれまで軽視されてきたフィリピン外交における国際主義や地域主義の役割を再評価した点に学術的な意義がある。社会的な意義としては、近年、国内外で注目を集めるフィリピン外交に関して、耳目を集めがちな大統領の発言以外の参照点を明示したことがあげられる。