研究課題/領域番号 |
19K20548
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
加藤 裕美 福井県立大学, 学術教養センター, 准教授 (10646904)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 文化人類学 / 森林開発 / 狩猟採集 / 野生動物 / 外国人労働者 / 少数民族 / マレーシア / インドネシア |
研究実績の概要 |
当初の研究計画では、2022年度にマレーシア、ボルネオ島先住民社会における、開発政策に関する検討会を開く予定であった。しかし、新型コロナウイルスの影響により海外渡航ができなかった。また、2022年7月にマレーシアで開催される予定だった、International Malaysian Studies Conference において英語で発表をする予定であったが、こちらも開催延期となった。そのため、国内の文献調査と、これまで収集したデータの論文化に力を入れた。ボルネオ島内陸部におけるアブラヤシ栽培の拡大と外国人労働者の需要については、日本語および英語の論文を刊行した。また、狩猟採集民社会における外国人の受け入れと人間関係に関する論考を執筆し、国際書院より出版した。 現地調査は実施できなかったが、ビデオ通話を利用したインタビュー調査を実施した。その結果、ボルネオ島では豚熱(CSF:Classical swine fever)の感染が拡大しており、森の中に野生ヒゲイノシシの死がいが多く発見されていること、野生ヒゲイノシシのローカルマーケットにおける流通が停止していること、食生活における野生ヒゲイノシシの摂食頻度が減少し、鶏肉の摂食頻度が増加していることなどが確認された。豚熱は、2023年3月には流行が収束しているようであり、再びヒゲイノシシの狩猟やマーケットでも流通が再開している。今年度は現地調査を予定しているため、新型コロナウイルス流行前後の変化も含めて分析していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響により、当初予定していたマレーシアでの現地調査が実施できなかった。また国際学会の開催が中止され、研究成果の発表ができなかったため、進捗状況はやや遅れている。しかしながら、ビデオ通話によるインタビューを実施し、情報収集に努めた。またこれまで収集したデータの分析を行い、論文執筆に力を入れた。新年度は新型コロナウイルスの影響により、渡航規制が緩和されているため、遅れた分の現地調査を実施したい。
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今後の研究の推進方策 |
2023年8月に開催されるマレーシアでの国際学会において研究成果を発表予定である。また、2023年8月、2023年9月、2024年3月にマレーシアでの現地調査を実施予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、マレーシアでの現地調査が実施できなかったため。翌年度に海外調査を実施予定である。
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