研究課題/領域番号 |
19K20558
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
林 裕 福岡大学, 商学部, 准教授 (40779980)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アフガニスタン / 地域社会 / 平和構築 / 農村部 / 統治機構 / 地域ネットワーク / ディアスポラ / 紛争影響下 |
研究成果の概要 |
本研究は、アフガニスタンを対象として、平和構築という文脈で地域社会が果たしえる貢献は何かを問うてきた。同国は、2021年8月15日に、共和国が、タリバンによって、首長国となった。農村部で暮らす農民、元戦闘員、そして女性、ディアスポラに対してインタビュー調査を実施してきた。これらからは、人々の生活の悪化、中央政府の施策の減少、そして、海外からの送金増加であり、これによる農村地域の安定化であった。農村部が再び地方インフォーマル・ガバナンスに戻ったこと、行政機構と距離を取るガバナンス体制の出現、しかしそれは、ガバナンスの低下と、自由な発想と行動を犠牲とした、緩慢な減退を代償とした安定であった。
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自由記述の分野 |
開発研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、平和構築と開発研究の分野において、民主的な政体が崩壊して、イスラム首長国となったアフガニスタンを対象としているが、紛争影響国という「場」においても、地方農村部が独自にインフォーマル・ガバナンスを維持させていることが明らかになった。また、海外からの送金が、紛争下で困窮していく農村社会を維持することに一役買っていること、しかし、現地において教育や行動の自由が制限されたとき、単なる経済的悪化ではなく、思想・信条の自由や行動の自由といった、人々の内面が制限、そして世代を超えて再生産されていくということを明らかにできたことは、本研究の学術的、そして社会的な貢献の一助となると考える。
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