研究課題/領域番号 |
19K20569
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
西尾 建 山口大学, 経済学部, 准教授 (60624559)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 観光戦略 / 政府観光局 / インバウンド / マーケティング / 変動要因 |
研究実績の概要 |
本研究では、①マクロファクターであるインバウンドツーリストの変動要因と②ミクロファクターであるツーリスト数の決定要因について分析することである。 1年目の海外調査ではオーストラリアおよびニュージーランドのインバウンド観光戦略について政府および地方観光局を訪問。オーストラリアでは、2000年のシドニー五輪からのイベントによるインバウンドへのインパクトとレガシー効果と今後の中長期的な持続的観光戦略、ニュージーランドでは、観光税であるInternational Visitor Conservation and Tourism Levy (IVL)導入の影響やニュージーランド政府観光局が導入したTIAKIプログラムについての戦略などについてのヒアリングを実施した。ニュージーランドのインバウンドの観光戦略については、日本ニュージーランド学会での発表、産研論集での論文作成「ニュージーランドインバウンド観光戦略とスポーツイベント」に加えて、日本におけるインバウンドの課題、問題点を整理するため観光庁および山口県の政策担当者を招いて「インバウンドに関するシンポジウム」を開催し日本と地域のインバウンド戦略をスペインやオセアニアなど海外のケースを例に議論した。日本国内の調査では、北海道などの観光担当者などの観光発展とオーバーツーリズムについてのヒアリング。9-11月に12都市で開催された国際的スポーツイベントであるラグビーワールドカップによるインバウンド効果などについて開催都市やキャンプ地でデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、研究初年度でオーストラリア、ニュージーランドで現地ヒアリングとデータ収集を予定通り行うことができた。またデータをもとに、学会での中間発表および一部は論文にまとめた。
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今後の研究の推進方策 |
本年秋に予定していた海外での学会発表が新型コロナウイルスの影響で1年延期になることや予定していた海外での調査計画も延期になりそうなので、本年度は、国内での調査を中心に、マクロ面では観光統計や経済市場などの整理をする。特に1月からインバウンド市場に大きな影響を与えている新型コロナウイルスによるネガティヴインパクトも変数にして分析を進めていく。ミクロデータでは昨年度収集したデータの分析に加えて予定している国内調査を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定してた出張の一部とソフトウエア購入が翌年度へ持ち越しのため
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