研究課題/領域番号 |
19K20575
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
大島 知典 阪南大学, 流通学部, 准教授 (20801913)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 旅館経営 / ホスピタリティマネジメント / 人材管理 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ホスピタリティマネジメントの視点から、旅館の体質改善に向けたマネジメント手法を明らかにすることである。初年度である2019年度の研究目的は多様化・高度化する消費者ニーズを踏まえた旅館におけるサービスの再定義であった。しかし、宿泊経営やホスピタリティ産業に関する研究・教育で先行するアメリカのセントラルフロリダ大学での調査受入が決定したため、予定していた旅館とそのサービスに関する消費者の意識調査を繰り下げ、関連する文献レビューに専念した。ただし、新型コロナウィルスの感染拡大により海外渡航が制限されたため、予定していた時期にアメリカのセントラルフロリダ大学での調査を実施することができず、次年度以降に延期となっている。 一方、2021年度に予定していた旅館における人的資源管理モデル構築に関する研究の一環として、大学生の旅館インターンシップの実施による実践型研究を早期に着手することができた。和歌山県田辺市の熊野本宮観光協会と連携し、本宮地域における大学生の旅館インターンシップを実施し、参加した学生や旅館の受入担当者にインタビューを実施した。また、京都で旅館インターンシップを実施する研究者や受入担当者と意見交換を実施し、比較をすることができた。旅館への就労に対する若者の意識や若者の雇用に対する旅館側の意識、旅館における人的資源管理の問題点、インターンシップの効果と課題など様々な知見を得ることができた。その成果については、論文にまとめ学会で報告することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大により予定していた時期にアメリカのセントラルフロリダ大学での調査ができなかった。また、国内で旅館の関係者を対象に実施予定であったインタビュー調査も同様の理由で延期することとした。そのため、やや遅れていると判断した。2020年度についても研究計画の見直しが必要となるが、2021年度に予定していたインターンシップの実践型研究を先行して実施できたため、若干の懸念はあるが研究全体は概ね順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染については収束の目処が立っていないため、旅館関係者へのインタビュー調査ならびにアメリカのセントラルフロリダでの調査については大幅に遅れる可能性がある。そのため、2020年度にはサービスの再定義の研究を推進する。具体的には、旅館とそのサービスに関する消費者の意識調査を実施し、定量分析を行うことで旅館とそのサービスのあり方を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度予定していたアンケート調査を次年度に繰り越したため、また、新型コロナウィルスの感染拡大によりアメリカのセントラルフロリダ大学での調査が延期となったため。次年度についてはアンケート調査の実施に未使用額を含めて使用する。
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