• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

旅館の体質改善に向けたサービスマネジメントの研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K20575
研究機関阪南大学

研究代表者

大島 知典  阪南大学, 流通学部, 准教授 (20801913)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード旅館 / 生産性 / IT / テーマ / ストーリー
研究実績の概要

本研究の目的は、サービスマネジメントの視点から、旅館の体質改善に向けたマネジメント手法を明らかにすることである。2022年度の研究実績としては以下の2点を示す。
(1)ITの導入による生産性向上について旅館を対象に調査を実施した。旅館ではITの導入がとくに遅れており、手書きのメモや口頭での伝達で効率が悪化しているのみならず、さまざまなトラブルの原因となっている。事業者によってはLINEなどスタッフが日常的に使用しているアプリを導入することで、ITに不慣れなスタッフでも抵抗なく参画させ、業務の効率化を図っていることが明らかになった。一方、旅館の中には、PMS(宿泊管理システム)を開発し、IoTと連動させることで効率化を図るとともに、PMSの販売を新事業として展開し、収益源として確立していることが明らかになった。本実績については日本観光経営学会の年次大会で報告し、研究の改善に向けてのさまざまな示唆を得ることができた。
(2)宿泊サービスの高付加価値化について旅館を対象に調査を実施した。調査対象の旅館は、以前の経営者から負債とともに現経営者が引き受け、外科的な経営改革によって高単価旅館へのリニューアルを果たした。特徴的な取り組みとして、旅館における顧客体験のテーマを定めてハードとソフトの改善を行ったことがあげられ、宿泊サービスの高付加価値化におけるテーマとストーリーが重要であるとの示唆を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

宿泊施設の体質改善の柱である効率化と高付加価値化のいずれについても、調査を通じてそれらの理論化に向けた貴重な示唆を得ることができた。ただし、コロナ禍による移動規制やその後の全国旅行支援による宿泊業界の繁忙でもともと進捗状況に遅れが生じていたが、今年度は自身の移籍準備のために研究時間を確保することができず、研究成果としてまとめられていない状況にある。

今後の研究の推進方策

これまでの調査結果を研究成果としてまとめ、論文刊行および学会報告をする予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍でインタビュー等の調査が実施できず、延長請求を行った結果、認められた。2023年度は、追加調査を行うとともに、残された検討課題を少しずつ進めていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ICT活用による宿泊業の生産性向上:旅館における導入事例から2022

    • 著者名/発表者名
      大島知典
    • 学会等名
      日本観光経営学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi