研究課題
東京オリンピック・パラリンピックを控え,今後10年間での外国人観光客の大幅な増加が見込まれている.このような背景から,外国人にも利用しやすい観光情報システムが望まれているが,言語の壁が課題となっている.言語の壁を解消するためには,システムの多言語化が一般的である.実際,過去の学術研究や政策,現行のシステムでは,多言語化による解決を図ろうとしている.しかしながら,多言語化によって十分な数の言語を網羅することは難しく,真の意味で言語の壁を解消できない.ゆえに,真の意味で言語の壁を解消する術を確立しなければならない.以上の学術的背景を踏まえ,本研究では,言語を一切使用せずに情報を提供するシステムを実現する.もし実現できれば,言語の影響による情報格差が無くなるとともに,言語に一切頼らないコミュニケーションツールが完成する.2019年度は,非言語情報のみを用いて観光客に情報を提供するシステムを開発した.案内用図記号や画像などの非言語情報を地図上に表示し,適宜更新しながら,周辺の観光スポットへの経路案内を行う.2020年度は,開発したシステムの実証実験を行った.非言語情報は言語情報に比べ,一般にデータサイズが大きく,応答性能が低下することが予想される.そこで東京都多摩地域の鉄道沿線上で実証実験を行い,十分な応答性能を有することを実証した.しかしながら,新型コロナウイルス感染症の影響で十分な実証実験ができなかった.今後は,研究期間を2021年度まで延長し,継続して実証実験を進める.
3: やや遅れている
新型コロナウイルス感染症の影響で十分な実証実験ができなかった.
研究期間を2021年度まで延長し,継続して実証実験を進める.
実証実験の旅費に使用する.
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Proceedings of the International Conference on Engineering, Applied Sciences and Information Technology
巻: 3 ページ: 8-18
Proceedings of the International Conference on Computing and its Applications in Sciences and Engineering
巻: 1 ページ: 2-8