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2022 年度 実施状況報告書

ジェンダー・性的指向に依存した性的刺激への認知,行動,生理メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K20591
研究機関早稲田大学

研究代表者

小林 麻衣子  早稲田大学, 理工学術院, 日本学術振興会特別研究員 (10802580)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードジェンダー / LGBTQ
研究実績の概要

本年度は,ジェンダーや性差別的なバイアスに関わる研究を中心に取り組んだ。その成果は, 日本心理学会第87回大会,第27回日本顔学会大会やInternational Convention of Psychological Science (ICPS) 2023にて発表を行った。これら学会発表は、国内外の研究者と積極的にディスカッションができたため、今後の研究手法改善に非常に有益であった。
本年度は日本における親子のジェンダーバイアスが相関しないことが明らかとなり,一番身近な親からジェンダーバイアスに関わる影響をあまり受けていない可能性が示唆された。一方で,個人のジェンダーバイアスがどのように形成されるのかは未だわかっておらず,今後世代間比較を行いながらさらなる調査を行うこととする。さらに,大学生を対象とした実験では,欧米諸国で報告されている先行研究と同様に,女性よりも男性の方がLGBTQに対する忌避感情が強いことが明らかとなった。なぜこのような男女差が表出するのか,どのような介入ができるのかを今後検討予定である。
このような基礎研究と並行して,本年度は性差別的なジェンダーバイアスをどのように改善することができるかに着目した研究にも注力している。世界各国の多様性理解促進に関わる教育教材を集め,資料の調査中である。また,バイアス軽減や介入効果を検証した研究手法の精査を行い,応用可能性を模索している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響を受け制限がある中で対面での実験データ取得や学会出張を進めていた。来年度は制限が撤廃される予定であるため,研究イベントなどを含めて,これまで開催を延期していた事項に関して精力的に進めていく。

今後の研究の推進方策

来年度以降は幅広い年齢層からのデータ取得を行う予定である。そこで、臨床心理学者と共同で未就学児を対象とした地域交流イベント(絵本の読み聞かせ,劇などのお話会)を開催し、大学と地域コミュニティとのコネクションを形成する。このコネクションを生かして未就学児や保護者からジェンダーに関する実験データ取得を目指している。このように、地域貢献活動や科学コミュニケーションも取り込んだ研究活動を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスに関わる様々な制限により,海外出張を控えたため残額が生じた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Investigation of interaction in group biases of sexual orientation and race on emotion recognition2023

    • 著者名/発表者名
      Benoit Bucher , Maiko Kobayashi and Katsumi Watanabe
    • 学会等名
      International Convention of Psychological Science (ICPS) 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 多肢選択課題にもとづくガウス過程選好学習による魅力的な顔特徴の検討2022

    • 著者名/発表者名
      小森政嗣・寺地哲平・中村航洋・小林麻衣子・渡邊克巳
    • 学会等名
      第27回日本顔学会大会
  • [学会発表] 子どもと保護者のジェンダーステレオタイプの比較 ジェンダープライミング課題を用いた検討2022

    • 著者名/発表者名
      小林麻衣子・中村航洋・渡邊克巳
    • 学会等名
      日本心理学会第87回大会

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公開日: 2023-12-25  

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