量子ビームを用いた複合アニオン配列決定を可能にする為の新たな実験的手法としてμSRおよびミュオン準位交差共鳴法の研究を行った。La2CuO4においては、Cuの核四重極モーメントとの共鳴を確認するまでには至らなかったが、複合アニオン化合物ATaO2N(A=Sr, Ba)においては、Oイオン及びNイオン付近に止まったミュオンサイトからと思われる14Nの核四重極モーメントとの共鳴信号を観測することができた。また、K2NiF4型Ti酸化物の電子ドープ希薄領域における電気抵抗率及び磁化率測定を系統的に行い、高ドープ域でスピン一重項の可能性を見出した。
|